はじめに
大人になると、友達や知り合いの結婚式のために、ご祝儀袋や芳名帳に自分の名前を書く場面が増え、
そのたびに「自分の書く文字や名前がきれいに書けるようになりたい」と思ったことはありませんか?
大人の習い事として、書道は多くの女性に支持されている習い事のひとつです。
特に、30代頃からは、仕事や家庭の役割だけでなく、
「新たな挑戦や自分磨きのための自分自身の時間を大切にしたい」と考える方が多い時期でもあります。
しかし、大人になってから新しいことを始めると、
最初は楽しくても、時間が経つにつれて忙しさや日々の生活に追われて続けることが難しくなることもあります。
特に書道のようなスキル系の習い事は、継続的な練習が求められるため、途中で挫折してしまうことも少なくありません。
今回のブログでは、特に30代・40代の女性に向けて、
大人の習い事として書道を選んだ場合、 長く続けるための3つの秘訣をご紹介したいと思います。
書道を始めた女性が直面する壁
書道を始めたばかりの頃は、筆を持つ楽しさや文字を美しく書く達成感から、積極的に取り組むことができます。
しかし、時間が経つにつれて、いくつかの壁に直面することがあります。
①時間の確保が難しい
キャリアがあがるにつれて仕事の部署や、自分だけの生活ペースだけではなく、子どもの生活環境が変わるなど、
忙しい生活の中で、自分の時間を見つけるのが難しく、書道の練習を継続するのが困難になることがあります。
②モチベーションの低下
はじめは新鮮だった書道も、ある程度の段階に進むとマンネリ化し、モチベーションが低下することがあります。
③成果が見えにくい
書道は技術の向上がゆっくりと進むため、短期間で成果が見えにくく、途中で挫折してしまうことがあります。
こうした壁に直面している方に向けて、つぎは私が意識した具体的なアドバイスをお届けしたいと思います。
壁に直面したときに私自身が意識したこと
私自身、18年というブランクがありましたが、33歳の時に書道をまた習い始めました。
仕事と家庭の両立に追われる日々の中で、はじめは月に2回・たった30分の書道のお稽古でしたが、
たった30分でも、目の前のことに集中でき、その日の嫌なことやいろいろな感情をリセットできる時間になったように
感じています。
また、久しぶりに筆を持ったときの感覚や墨の香りが心地よく、少しずつ上達していく喜びを感じたのを
今でも覚えています。
しかし、忙しい毎日の中で時間を確保することや、家での練習が続かなくなることもありました。
そんなとき、どうすれば書道を楽しみながら続けられるのか、私なりに工夫したことをお話ししたいと思います。
①自分のハードルを下げる
習い始めたすぐは、「早く上達したい」という気持ちが強くなり、
『毎朝、練習する』 『〇〇枚は次のお稽古までに書く』 など、 高めのハードルを作りがちですが、
高めのハードルを作ってしまうと自分を苦しめてしまうので、
「書きたいときに書く」「できるときにする」「練習できずにお稽古に行っても大丈夫」と、
自分のハードルを下げました。
②いろいろな人たちの作品をみて、取り入れてみる
お稽古に行くと、同じ時間にお稽古している人たちに出会うこともあると思います。
そんなとき、「あの人はこんなにきれいに書いている」「すごいな」「私はまだまだ」とはじめのうちは、
どうしても人と比べがちですが、
『ここはこうやって書いているんだ』『面白い線を書いている』『こういう筆の動かし方をするんだ』と、
「自分でもできそう」「これ、いいな」「なるほど!!」と、いろいろな人のいいところをどんどん取り入れてみました。
③一喜一憂しない
書道のようなスキル系の習い事は、すぐに成果がみられるものではありません。
もし通っているお教室で、競本などを使って、月例課題を提出し、進級した・しないという結果が、
出てくる場合は特に、なかなか進級しなかった月日が長くなると、途中で挫折してしまうことも少なくありません。
私も実際、2年以上、進級できずに、
「自分は書道に向いていないから、やめよう。やめたい。」と思うことが、10年間の中に何度も何度もありました。
そんなときに、師匠に言われた言葉が『ゴールはみんな同じ』
「ゴールに辿り着く速度は人それぞれ違うけれど、辞めさえしなければ、必ずゴールに辿りつくから、大丈夫。」と、
言われ、とても心がラクになりました。
ですので、結果に一喜一憂することなく、
『目の前のことに集中できる時間に感謝する・書に向き合う時間を楽しむこと』を、
とても意識するようにしました。
大人の習い事で始めた書道を長く続ける3つの秘訣
では、書道を長く続けるための「具体的な方法を3つ」をご紹介いたします。
①自分のペースを大切にする
書道は、心を落ち着け、集中力を養う時間です。無理をせず、自分のペースで取り組むことが何よりも大切です。
「名前を丁寧にかく」「手書きでひとこと添えてみる」など、文字を書くことを日常の一部に取り入れていきながら、
自分のペースで決して焦らず、少しずつ進歩していく自分自身の成長を楽しむといいでしょう。
②書道の楽しさを再発見する
書道を続ける中で、マンネリ化を防ぐためには、書道の新しい楽しみ方を見つけることが大切です。
たとえば、自分の気持ちが上がる筆や墨・紙などの道具を新調してみる。
美術館や寺院などを訪れていろいろな作品を見て、インスピレーションを感じてみる。など、
日常の中で書道の楽しさを再発見する工夫をしてみるのもおすすめです。
また、書道の技術だけでなく、作品を通じて自分の感情や思いを表現することに意識を向けると、
新たな自分に出会えるきっかけにもなります。
書道が単なるスキルの習得ではなく、自己表現の手段となることで、モチベーションを高めることができるでしょう。
③仲間と共に学ぶ
書道を長く続けるためには、一緒に成長する仲間の存在が大きな力になります。
友達を作らないとと気負う必要はありませんが、いつも顔を合わす他の生徒さんとの関わりを大切にしていれば、
話すきっかけもあると思います。
時間をかけてできた仲間と一緒に学ぶことで、互いに刺激を受けながら楽しく続けることができます。
互いにアドバイスをし合い、励まし合いながら取り組むことで、書道がより楽しい時間となるでしょう。
まとめ 〜書道を通じて心豊かな時間を〜
書道は、ただ文字を美しく書く技術だけでなく、
心を整え、自分自身と向き合う大切な時間を感じることのできる習い事です。
30代・40代という多忙な時期にこそ、書道を通じて自分と向き合い、心豊かな時間を持つことが、
これからのあなた自身の人生をより充実させるための大切な要素となっていくことでしょう。
今回ご紹介した大人の習い事で始めた書道を長く続ける3つの秘訣を実践することで、
書道の魅力を再発見し、続ける喜びをぜひ味わってみてください。
書道を通じて、新たな自分に出会い、人生をさらに豊かにする一歩をぜひ踏み出しましょう。